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2012年10月27日 (土)

スタインウェイのある風景

泉尾高校ミニコンサートの前に、教室の生徒さんがピアノを試弾するのに立ち会いました。

Izuopiano04
音楽室の奥のお部屋にあります。

Izuopiano01
1922年製ニューヨークスタインウェイ。寄贈者のお名前もプレートに。

1時間ほどお時間下さり、ゆっくりと弾かせて頂いていました。前日に調律なさるとのこと。どのように変化するのか、とても楽しみです。 ピアノの特徴も、だいたいわかりました。その感覚を覚えておきつつ、練習です!

本番のお部屋は音楽室と同じフロアにある、視聴覚室です。縦に長く、200人ほどの人が入れるそうで、後ろの席は前が見えるように床が傾斜しています。大学みたい~。

ご来場ご希望の方、まもなく申込締切です。
教室の生徒さんや、そのお知り合いの方は、私宛にメールくださればお席をご用意します。おハガキで直接高校にお申し込みいただくこともできます。その場合は、郵便はがきに「ミニコンサート希望」、郵便番号・住所・氏名・電話番号・FAX番号をご記入のうえ、〒551-0031 大阪市大正区泉尾3-19-50 泉尾高校ミニコンサート係 ←こちらにご送付ください。
11月5日(月)必着です。私宛のメールも、その日を締切とさせて頂きます。

たくさんの方のご来場をお待ちしております。

…めっちゃ緊張するけど…練習あるのみ!

2012年10月24日 (水)

新旧交代

ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー(1台4手ピアノ連弾)

泉尾高校ミニコンサートに連弾で出演させて頂く事になりました。相方さんとアレコレ考え、メインに据えたのがこちら、ラプソディ・イン・ブルー。のだめで有名なヤツですよ。聴いたら絶対ご存知ですよ。

この曲ほどいろんな思い出がある曲は、あまりありません。初めてこの楽譜を手に入れたのは、中学生の時。一人目の相方は、拙ブログでも何度かご登場頂いている、1軒向こう隣の幼馴染@現在ロックピアニスト。同じピアノ教室に通っていたということだけがご縁の彼と、当時の先生には内緒でコッソリ弾いて遊んでいました。そういえば、この版教えてくれたの、彼かも。

次の相方は、音大の同期。卒業して間もない頃、同期の仲間が集まって開催したコンサートで全曲演奏。生まれて初めてピアノの弦を切りました。しかも1本弦。そのうえ、友人の家のピアノを。実は!!! 修理代を踏み倒してしまっています。ごめんねごめんね~。

三代目の相方は、音大の同じ門下の後輩。後輩というよりは、友人。数年ほど前の教室の発表会で、最後に演奏。全曲だと15分もかかってしまうので、知恵を絞って5分以内にカットしたハイライト版。ハイライトやって! 上手い事言うなあ、アタシ←自画自賛 や、ホントに、曲を短くカットするのって、上手くつながるようにするのが難しいんです。

相手変われど常にセカンド担当。連弾などのアンサンブルでは、楽譜を見ながら演奏しますので、さすがにもうボロボロです。のでぇ、新しいのを買いましたぁー。じゃん!

Rhapsodyinb
どちらが古いか一目瞭然。

うっほーー表紙が変わっとるーー。でも最後のページが裏表紙に楽譜書いてあるとこは変わってねー。なんで紙1枚ケチるのかわかんねー。

新しい楽譜で挑みます今回の相方は、拙ブログ登場回数最多を誇るであろう音大同期の友人、おばけママさん。キタな、ついに。アンタとガーシュインを演る日が、ついにキタわ。しかも思ったより早めにキタわ。まさかこの曲とは思わなかったわ。

おばけママさんは大変に指がお強うございます。吹けば飛ぶような薄い身体とは裏腹に、二の腕はピアノを弾くための筋力のみで、割れてます。本当です。嘘だと思うなら、見せてもらってください。ワタクシまたもやセカンドですから、ベースラインで支えねばお話しになりません。おばけママさんが音量をおさえるような手加減をせずに、100%出せるようにしたい。楽譜にはないけれど、ティンパニを連想させるような左手のオクターブのトレモロなども追加する予定でございます。まず左腕を鍛えるべし鍛えるべし鍛えるべし!!! メロディ担当するところも、1音1音MAX出せるように鍛えるべし鍛えるべし鍛えるべし!!! かかってこい! 100パー出させてやるぜ!

と、一人密かに闘志を燃やしている状態です。あーーーすんごい楽しみ。早く合わせたい。

そんなこんなで人前で弾くのは今回で3度目。3度目の正直、なるか?

2012年10月23日 (火)

レッスン受講レポ

レッスン行ってきました。結果。

バッハ:平均律第1巻21番→しっかり弾くのはわかったわ。ただ弾くだけじゃなくて、ダイナミクスと、リズム感よ。フレーズの取り方は、こうよ、やってみて。→もういいわ。

ドビュッシー:前奏曲第2集、4番「妖精はよい踊り子」、11番「交代する3度」→いい練習をしてるわね。仕上げよ!→もういいわ。

リスト:タランテラ→手が小さすぎてどうしても掴めないところがあって「そこは無理」と宣告を受け、人前で演奏することは決してない封印曲と認定→その他のオクターブ以内の和音の連続するところは、掴めてはいるけどまだコントロールが利かないので、引き続き練習。

タランテラ中間部のカンツォーネを褒められた…( ̄Д ̄;; うそぉん…褒められたで、おばけママさん、マダムSさん!! 前後が酷すぎるから?

「バッハがね、いい感じに弾けてきたから、曲を渡したいのよ。イタリア協奏曲は? 弾いたことあるの。あ、そう。それじゃあ、」

バッハ:パルティータ2番

ぐぼっ`;:゙;`;・(゚ε゚ )

「今年中にレッスンに来れたらいいやない?」うぃっす…そっすね…なっげぇよ…いや、なんでもないっす…譜読みがんばります…

2012年10月19日 (金)

泉尾高校ミニコンサート

大阪府立泉尾高等学校
第7回スタインウェイピアノ修復記念ミニコンサート

Izuomini

「泉尾高校は創立91年の伝統校で、創立当初に寄贈された名器『スタィンウェイピアノ』が、使用不可能な状態で数十年放置されていました。7年前に同窓会が270万円負担してこのピアノが修復され、これを機に卒業生の音楽家や生徒の演奏を行い、今年で7回目のコンサートを迎えることになっています。」(第3回目のコンサートのチラシより)

ご縁があって、同校の音楽科の先生から「教室の生徒さんに演奏をお願いできませんか」とご連絡頂きました。何人かの生徒さんにお声がけしたところ、なんと! 出演を希望された生徒さんは、このピアノを寄贈された方の家系とのこと!! このピアノを弾くべき人だったのです。ご縁のあるピアノと人とを繋ぐお手伝いができるなんて、本当に嬉しいことです。「先生もよろしければ」と仰っていただき、厚かましくも連弾を演奏させて頂くことになりました。

とき:2012年11月17日(土)午後2時30分~4時30分(開場:午後2時)
ところ:泉尾高校・視聴覚教室(4F)
会費:無料

第1部(午後2時30分開演)
 バリトン歌手、田中勉さん

第2部(午後3時15分開演)
 桒田萌さん(大正区内中学生)ソナタ10番1楽章(ベートーベン)
 細井貴美子さん(当教室の生徒さん)愛の夢第3番(リスト)
 中島尚子(私)&岩原千夏さん(友人)ラプソディ・イン・ブルー(ガーシュイン)連弾、その他

バリトン歌手田中勉さんは、オペラで活躍中の方です。無料で聴ける機会はめったにありませにんよー。皆様お誘い合わせの上ご来場くださいませ。

練習がんばるぬーーーーー!!!

2012年10月18日 (木)

好みの問題

「天才」の演奏だけが素晴らしいとは限りません。実際、私が本当に心が震えるほどに感動した演奏は、「天才」の奏でるそれではありませんでした。

はじめにパイプオルガンを教わったのは、当時神戸松蔭女子大学のチャペルオルガニストと講師をなさっておられた、長谷川美保先生でした。キュートで小柄な身体に、濃い色目のパンツスーツのコントラストが素敵でした。レッスンもとてもわかりやすく、お話も、教えるのもお上手です。もう一度パイプオルガンを勉強する機会に恵まれたなら、迷わず長谷川先生にお願いしたいと思うくらい。

在籍中に先生がスウェーリンクのオルガンの曲を集めて演奏なさるコンサートを聴きに行ったときのこと。その頃の私は、毎週真面目に練習に通い、それなりに足も動くようになってきて、バッハ以前のバロックやそもそもパイプオルガンを聴く経験値も少しは上がっていました。しかしながら、当時はちょうど生活サイクルが変わったばかりで、神戸松蔭での勉強に100%注力することができずにもいました。

長谷川先生の演奏は、私がいつも弾いているパイプオルガンと同じとは思えませんでした。この楽器には、こんなに表現力があり、もっといろんな音楽を奏でる可能性があるのか。そんな事にも気付いていなかったのね…。

そしてスウェーリンクの半音階的幻想曲。恥ずかしながら予習もせずに行ってしまいました。にもかかわらず、例えて言うならば言葉を理解するような感覚で、先生からのメッセージが音を介して頭に、心に入ってきました。先生ご自身もこの曲とスウェーリンクを理解するために勉強をされたこと、どのように伝えるのか試行錯誤と練習を重ねて1つの「答え」を出したこと、さらにその答えを確実に表現するために自分に厳しく、極限まで挑戦し続けたこと…それらがこの素晴らしい演奏に凝縮されていました。

純粋に音楽に対する感動、それに対する自分の小ささ…気がつくと不覚にも涙が出ていました。普段でも滅多に泣くことのない私が。だからコンサートは油断できない。一期一会のこの瞬間に、弾き手と聴き手のコンディションにより、不思議な化学反応が起きるのです。

あえて言うなら「秀才」とでも言うのでしょうか。人類の中でほんの一握りの人間である「天才」の非の打ち所の無い演奏よりも、こんな人間臭い「秀才」の演奏の方が、好きみたい。なんて、実はただ単に聴き手の好みの問題なのかもしれないけれど。

しかしですね。結論を出すには、まだまだ早い。もっとたくさん演奏を聴いて、いろんなことを勉強するのだあー。

2012年10月16日 (火)

ノーベル賞とバッハメダル

iPS細胞がどんなもので、この発見がどんなにミラクルな事なのか、薄ボンヤリとしかわかっていませんが、ノーベル賞ですから、きっとスゴイのです。飴の会社じゃないよ。

何しろこういう学問はまったく知識がないので、新聞の第1面程度の浅い知識しかありませんが、この万能細胞がノーベル賞受賞で実用化されるスピードが早まったのは間違い無さそうです。実用化されると、とってもたくさんの人を救う事が出来る研究だというのも理解できています。

普段テレビを見ないので、「動く山中教授」を見たことはありませんが、すんごいいいヒトなんやね。あふれる才能に加え、人並み以上の努力と熱意、グループのリーダーとしての資質を十分に発揮しながら、それでいてどこまでも謙虚で誠実。このようなお祭り騒ぎに飲み込まれた場合、自己が肥大してしまい残念な天狗さんになってしまう人も多いでしょうけど、山中教授はそのような危うさが感じられません。「あー早く研究したい」とか思っておられるのではないしょうか。

一方、あまり知られてはいませんが、バッハ生誕の地、ドイツのライプツィヒで、毎年バッハ研究に貢献した人物を讃え「バッハメダル」なるものを授与しているそうです。今年の受賞者はバッハ・コレギウム・ジャパンの鈴木雅明先生。神戸松蔭女子大学チャペルで行っておられるカンタータ全曲演奏がついに次回で終演を迎えます。

私が神戸松蔭女子大学に教会音楽コースの科目履修生として在籍していた時に、バッハに関する講義とパイプオルガンの実技を担当してくださったのが鈴木雅明先生でした。そやねん、一応、「門下生」という名目でDMを頂いたりして…今はきてません。良かった。畏れ多すぎるっちゅうねん。大学のチャペルでは、レクチャーコンサートと題して、ほぼ毎月お話と演奏が行われます。鈴木先生がご担当されることもあります。聴くたびに思うこと、それは

「ああ、天才って、こういう人なんや…」

なんだろう。音楽に向かって、脳が「ぱかーーーー」と開きっぱなしになっているような感じです。私が日々鍵盤を上げたり下げたりしながらアレコレアレコレ考えたり試みたりして、少しでも通じようとしている「音楽」だとか「作曲家」だとかに、アレコレすることもなく、精神も技能もダイレクトに繋がっている。

しかし、驕り高ぶる事が無い。昨年、バッハのオルガンミサ全曲を松陰のチャペルで演奏されたのを聴きに行きました。もちろん演奏も素晴らしかったのですが、一番感動したのは、演奏を終えてお客様の輪に歩み寄り、皆さんと談笑なさっているお姿。熱狂的なファンにも暖かく、かつスマートに対応されているところのこの台詞。

「いやでもね、またオルガンミサをこのチャペルでやって良かったです。とても勉強になりました。」

感涙。

東京芸大で古楽科を設立し、後任を育てたら「演奏に専念したいから」とアッサリ退任し、いまや先生の授業はイエール大学でなければ受けられません。バッハメダルだけではありません。ドイツからの勲章などももらっておられます。そんな人がこの謙虚さ。

話の尽きないお客様を放っておいて自分だけ帰るような事もなさいません。「さあ、このあたりでお開きにしましょう」と両手を広げてゼスチャーし、自然にまとめてしまいます。

かっこ良すぎ…(*´Д`*)

山中教授の才能と謙虚さとダブるところがとってもあります。クール。ホンマにかっこいい。

天才であることは真似できないけど、感謝を忘れず謙虚に生きることはできるはず。見習うべきところはたくさんあります。こんな素敵に年を重ねたいです。

でねー。鈴木先生は、息子さんとBCJのメンバーとで、2台のチェンバロのバッハの協奏曲のコンサートを開かれます。チケット取っちゃったぁ~。うふうふうふ。楽しみっ。

2012年10月10日 (水)

午後の音楽会

今年最後の教室のイベントは、岩原ピアノ教室さんとの共催の、大人向け(中学生以上)の音楽会です。

お茶やケーキを楽しみながら、ピアノを弾いたり聴いたりして楽しむ会です。暗譜や正装は必要ありません。ご家族やお友達とご一緒にお気軽にご参加ください。お一人様も歓迎です。

とき:2012年12月2日(日)13:30~16:00

ところ:サロン・ドゥ・アヴェンヌ (大阪市北区堂島1-1-5 梅田新道ビルB1F)

《参加費》(すべてケーキセット付)

♪演奏参加 演奏時間5分間で4000円(演奏時間が5分延長ごとに1000円追加)
  ※演奏時間は全部で180分。先着順ですのでお早めにお申込ください)

♪聴衆参加 2000円

お申し込みの際は、お名前、ご連絡先(携帯電話番号など)、演奏参加(参加分数を5分単位で併記)と聴衆参加のいずれか、お知らせください。追ってご連絡差し上げます。
pianopi@nifty.com

甘い物をいただきながら、ゆる~くマッタリ音楽を楽しむ大人の会です。教室の生徒さんでなくてもご参加頂けます。ピアノに限らず、音楽の好きな方、ご参加お待ちしております!!!

2012年10月 4日 (木)

ナポリの歌

リスト:巡礼の年第2年ヴェネツィアとナポリより「タランテラ」

イベント主催者モードがやっと抜け、練習に身が入り始めました。練習はね、欠かさず毎日行っておるのですよ。でも中身が無いの。気がつけば前回レッスンに行ってから、1ヶ月過ぎてしまいました。練習をしながらイベント開催をこなす能力が必要です。今後の課題です。

レッスンに行けない一番の理由がコヤツ、タランテラ。譜読みの段階からアプローチを間違っていました。いくら萌えがないからと言って、いくら超テク系だからと言って、「さっさと弾いて逃げてやる!」と思った時点で間違ってました。ホントに譜読みもいっぱい間違ってたし…すっごい遠回りしちゃいました…。

「タランテラ」とは8分の6拍子の激しく速い舞曲で、毒蜘蛛に刺された人が毒消しのために踊る姿とも、その毒のために踊り狂っている様子を表しているとも言われています。リストのタランテラは、激しく踊り狂うような1部と3部の間に、CANZONA NAPOLETANAと書かれた無駄に長い2部が挟まっています。船頭の歌を思わせるような美しい旋律に、さまざまな装飾が施され、執拗なほどに何度も何度も何度も何度も……「もうええやろ!!!」と言いたくなるくらい…で、長いわけです。

でもね、綺麗ですよ。確かにね、このカンツォーネ。美しうございます。ええ。好きですよ。うんうん、ああ、好き。ていうか大好き。あいやいや、こんなところを、こんな風に弾けたら、ほらほら、もっと綺麗やん。わあ、素敵やん。大好き大好き。わあ弾けるようになりたいなりたい! ほら、

愛だろ? 愛。

愛がなくては分かり合えません。この曲にリストは何を遺したのか。記された楽譜の意味を、愛をもって接しつつ、紐解きます。
う、嘘くさくなんかないぞ!!!

一方で、筋力。瞬発力系の筋力は、ドビュッシーの花火などで練習しましたが、考えてみれば長い曲を今の師匠からいただいたのは初めて。持続系筋力が必要。よしゃ、休符以外の休みはとらず、毒蜘蛛の毒で痺れてくるほど90分間弾き続けてみよーう!

……1回やったくらいじゃ効果ないらしい…

さっぱり距離が縮まりません。カンツォーネは愛により、理想が出来上がりつつあるのに、弾いてる音は程遠い~~~。

でも練習方法をいくつか思いつきました。全部やってみるまで、次の予約は入れないでおこう。もうちょっと一人でがんばってみよ。まったく違う方向を向いていないことを祈りつつ…。

そしてそして。来月、再来月と、発表会ほど大規模ではないけれど、イベントがございます。11月はまだオフレコですが、12月2日の大人向けイベントは、教室の皆さんには今週から随時チラシをお配りしております。そろそろちゃんとブログに書かなきゃなー。

イベントと練習の同時進行、学びまあっす!

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